蝶にあそぶろぐ

~春はギフチョウ・夏はゼフィルス・四季をたのしみ・蝶にあそぶ~ 蝶の写真を撮りながら蝶あそびをつづります。

2022/10/8・ヤマトシジミはなぜ撮るのが難しいのかを考えてみました

*** 10月に入ってから本業がぐっと忙しくなりまして、週末は撮影やイベントに出かけていたものの長いことブログをほったらかしにしてました。少し余裕が出たので徐々に更新を再開していきたいと思います ***

 

この週末は雨に向かっていくという天気予報でしたが、土曜は晴れ間もありそうだったのでヤマトシジミにエネルギーを注ぐことにしました。ヤマトシジミは家の近所でもっとも見られる身近な蝶ですが、意外にも満足いくような撮影ができていないと思っていたからです。長年撮影をしていますが、ヤマトシジミは撮るのが難しいと思っています。

今回は「ヤマトシジミはなぜ撮るのが難しいのか?」、これを解明するためアマゾンの奥地、ではなく近所の公園に向かいました。笑

 

まずヤマトシジミの生息環境から考えてみました。ヤマトシジミカタバミの生える地面近くで見つかります。カタバミヤマトシジミの食草で、背丈は地面から高くてもだいたい10cmくらいといったところでしょうか。ちらちらと低く飛ぶので目で追いかけるだけなら簡単ですが、カタバミへの吸蜜や産卵といったシーンとなると、どうしても地面すれすれでの撮影になってしまうので短い時間で狙うのが難しいです。

 


カタバミの花で吸蜜するヤマトシジミ(オス)

 

次に生態ですが、ヤマトシジミはオスがとくにやっかいです。というのもオスは付近にいる個体にすぐにアタックしにいくのです。相手が同じオスのときはもちろん、さらにはベニシジミなどの違う種類であってもけっこうお構いなしに向かっていきます。また広範囲を飛ぶわけでもないので、どうしても個体が接触しがちですぐに絡まってしまい、ゆっくり落ち着いて撮影するのが大変です。

 


ヤマトシジミの吸蜜(半開翅)

... オスは黒縁の表が個人的に好きかも。裏面の模様からもヤマトシジミとわかるのがポイントです。

 

今度は視点を変えて撮影する人の側から考えてみました。まずは撮影機材。カメラはどんな蝶でも同じカメラを使えば条件は同じなので、これは関係なさそうです。

次に撮影環境ですが、、あれ?考えてみれば、あまり条件のいい日に撮影していないような気がしました。この日も風がかなり強く、午後からは雨の予報でした。風が強いと撮影はどうしても難しくなってしまいます。

 


ヤマトシジミの産卵

... 腹部を曲げて葉の裏に産んでました。(表にも卵があったのに後から気づきました)

 


多少の強引さはありましたが、ここまでで「ヤマトシジミはなぜ撮るのが難しいのか?」を簡単にまとめてみると、「条件の良くない日に出かけて、じっとしない個体をしゃがみこんで撮らないといけないから」となりました。理由としてはこんな感じですかね。

では「なぜ条件のいい日に出かけていない?」のでしょうか。

 

もうお気づきかもしれませんが、「いい条件の時にはヤマトシジミではないお目当てを撮りに出かけている」のでした。

 

ヤマトシジミはなぜ撮るのが難しいのか?」、原因はなんとなく解明できましたが、これからも条件の悪い日に出かけては「ヤマトシジミはやっぱり撮るのが難しいなぁ」と言ってそうです。笑

 

2022/10/8・大阪府