蝶にあそぶろぐ

~春はギフチョウ・夏はゼフィルス・四季をたのしみ・蝶にあそぶ~ 蝶の写真を撮りながら蝶あそびをつづります。

8/12/2016・大泉緑地のムラサキシジミ 〜 アラカシの林床にたくさんの姿がありました

残暑お見舞い申し上げます。まつみです。

昼間はまだまだ暑いですが、朝晩はかなり涼しくなって虫の声もセミからコオロギへと主役が交代してきました。かなり秋めいてきたように思います。明るい時間もだんだんと短くなり、仕事で残業になったりすると外がすっかり薄暗くなっていて少しさみしさを感じます。

さて、夏休み明けの仕事が多くてだいぶ遅くなってしまった感の日記ですが、少しづつ進めたいと思います。

 

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夏休み2日目、この日は夏のムラサキシジミを撮っておこうと家から自転車で行ける大泉緑地へ。家族で虫とりをかねて出かけました。大泉緑地には「樹の道」と呼ばれる散歩道があるのですが、その辺をぶらぶら歩きながら飛び出してくるムラサキシジミを追いかけました。

 

アラカシいっぱいの林床に入ると、さっそく暗がりにいる姿に出会えました。

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敏感ですぐに飛んでしまうものの、そんなに遠くへも行かないのでしばらく追いかけてると撮れるという感じです。

 

この時期のムラサキシジミ、翅の表を全くといっていいほど見せてくれないのでブルーは飛んでるときしか見れません。ま、秋冬になれば簡単に楽しめるので、今は夏らしく林の暗がりに暮らす姿が撮れれば十分でしょう。

 

ところでムラサキシジミの翅裏の模様ですが、のっぺりしたものと、こってりしたのがいるように思うのは私だけでしょうか。

 

先ほどの姿に比べ、こちらはどちらかといえばこってりしてます。

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暗すぎてうまく見えないかもですが、模様のコントラストが強いという感じです。

 

これで、今年の夏は暗がりのルーミスシジミ、ムラサキシジミ、ムラサキツバメを撮影することができました。暗がりでの撮影にもすっかり慣れ、どんな暗がりの蝶もストロボなしで撮れるようになった気がします。これは自分の腕というより、完全にカメラのおかげですね。

 

たまたま木漏れ日の注ぐ明るいところにも止まってくれたので、広角でも。

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夏の雰囲気だけでも伝わったでしょうか。林のなかはそんなに暑くなく過ごせました。翅をすりすりしてたのでちょっと様子を見るも、翅を広げることはなかったです。

 

この撮影でだいぶ蚊にやられたのでちょっと休憩して、再度暗がりへ。

 

ムラサキシジミを追いかけてたら大きめの姿が飛び出しました。

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予想どおりムラサキツバメでした。毎年見かけるようになったのでこの緑地では定着しているように思います。

けれど、これまで越冬しているところを見つけたことがありません。おそらく気づかない場所でひっそり隠れてるんでしょうね。今年の冬こそは見つけてみたいです。

 

ふと樹液のいい匂いがする樹があったので近づいてみるとコムラサキを発見。撮影しようとするとすぐに飛んで行ってしまいました。気づけばカナブンのかわりにシロテンハナムグリが目立ち、大きなスズメバチの姿も。だんだんと季節の移ろいを感じるのでありました。

 

この日の虫とり、次男もセミをつかまえることができて大喜びの散歩となりました。カブトムシは見られなくて残念でした。

 

8/12/2016 大泉緑地大阪府)にて

8/11/2016・和泉山地のスミナガシ 〜 雑木林の朝、樹液にやってきたスミナガシが美しすぎました

今日から夏休みということでしばしの休息です。まずは初日、新しく制定された祝日「山の日」ということで、和泉葛城山へ行ってきました。久しぶりに夏のスミナガシに会うのが目的です。

 

早朝に到着したいつもの雑木林。探すことなくすぐにスミナガシに出会えました。

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カミキリムシの産卵痕だと思うのですが、そこからしみ出た樹液に来てました。

 

この場所のスミナガシ、最近出会いの機会が少なくなってきたように思っていましたが、今年はよほど多いのかたくさんの姿を目にすることができました。時期的にほとんどが傷んだ姿でしたが、たった1つ美しいのが居てくれたおかげで喜んで撮影できました。

 

ほんとに美しい姿です。いくら見ても飽きることがありません。

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軽くストロボを当ててやると驚くほどに輝きがあふれてきます。でもやりすぎると墨流しという名前に見合った上品な色合いを超えてしまうので、その強さ加減が非常に難しいです。これも少し強すぎかな?

 

ちなみに止まってる場所は目線の位置ではなく少し高いところ。手を伸ばさないと届きません。

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自然条件下で見るスミナガシに近い色合いで撮れました。だいたいこんな暗めな感じなので近づくまでなかなか気づかなかったりします。

 

赤いストローはスミナガシの特徴ですね。

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背景のグリーンもしっかり撮れ、満足いくスミナガシの絵になりました。

 

そういえばスミナガシって下向きに止まることが多いような。誰かがいたりすると上向きにもなるのですが、単独だとほとんどが下向きばかりです。

 

ところでこの日はミヤマクワガタスズメバチも樹液に見ることがなく、このスミナガシしかまともに来てませんでした。他の虫たちも写真に入ってくれたらいいアクセントになったのにと、少し残念に思いました。クワガタはもっと早朝に来た方がよかったかな。けっこう人気ありますからね。

 

近くの樹に何か面白い虫は居ないかと探してみると、ヒグラシがいるのに気づきました。

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なかなかの保護色ですね。お腹がすぼんでいるのでメスでした。

なんかスミナガシよりもいい絵になったような気が。そういえばヒグラシといえば白い綿のようなものを抱えてるのをよく見ますね。(あれは確か寄生されてるんでしたよね…)

 

午前中だけでしたが、美しいスミナガシに出会え撮影もできて気分すっきり。昼すぎには楽々帰宅できました。しばらく家で休憩してから久しぶりに髪をばっさり。平日は仕事、休日は蝶あそびに忙しくて行けないですからね。

 

8/11/2016 和泉山地(大阪府)にて

8/7/2016・奈良公園のムラサキツバメ ~ 暑い昼下がり、暗がりの林で多くの姿に出会えました

暑すぎる日々が続いてますが、いかがお過ごしでしょうか。暑いとはいっても立秋を過ぎ、確実に夕暮れが早くなっているのを感じながら、少しさみしい気にもなってきています。

 

さて先週末ですが、土曜は午前のうちに原付のオイルを交換してもらっての昼から休日出勤。7月はずっと対応してもらってたので今回は自主的に。

そして日曜は朝のうち長男と妻は学校行事で出かけたので、次男と留守番のあいだは動けず。戻ってきてからみんなで出かけようってことになり奈良公園まで行きました。奈良公園といえば鹿とのふれあいが目的なんでしょうが、自分は鹿そっちのけで夏のムラサキツバメを追いかけました。ムラサキツバメはここんところ越冬などの冬姿ばかり撮影していたので、夏姿を見に出かけるのはかなり久しぶりです。

 

生息地の日陰に踏み入るとさっそくムラサキツバメが飛び出し、少し距離を置いてすぐに止まります。

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飛んでいるとほとんど黒い姿にしか見えませんが、しっかりした大きさからムラサキツバメであることがわかります。止まったところをそーっと近づいて撮影しました。

 

少し前から発生してるようで今が最盛期のもよう。なかなか新鮮なのが居てないなーと探してたらやっと美しい姿を発見!

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尾状突起の先端にある白がはっきりした超新鮮な姿。逃がさないよう、追い続けてようやく撮れました。

もっとあそびたかったのですが、このシーンのあと見失ってしまいました。

 

ほかには林床の斜面にとまったところを広角で。すぐに飛んでしまうのであまり近づけなかったですが…

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この林床は気温が高くなく、木漏れ日がむしろ気持ちよかったくらいです。シリブカガシ?の根元にはひこばえがいっぱい伸びていたんですが、小さな葉には食べ跡がいっぱい。さらにはたくさんの卵も産みつけられてました。先週だったら産卵シーンも撮れたかもしれません。

 

この辺りではサトキマダラヒカゲも新鮮なのが多かったです。

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なかなか撮る機会が少ないので、ここぞとばかりに。よく見ると渋い蝶だと思うのですが、なぜか撮る気が起こりにくい蝶でもあったりします。

 

ムラサキツバメはそこそこに撮影できたので、家族みんなで参道あるき。鹿に葉っぱをあげたりしてあそんだのですが、参道は日ざしが強すぎて日焼けしてしまいました。

今回ムラサキツバメに夢中でムラサキシジミをしっかり撮れなかったので、夏休みになったらムラサキシジミも撮っておきたいところです…

 

8/7/2016 奈良公園奈良市)にて

7/31/2016・夏のコジャノメ 〜 暑い昼間の雑木林、暗がりのなかはコジャノメの楽園でした

前日は暗がりでのルーミスシジミ撮影が思いのほか楽しかったので、この日も暗がりでの撮影です。今回は夏のコジャノメがお目当て。映画を観にいく妻と次男をショッピングモールへ送りとどけ、そのまま長男と自分は飛鳥の公園に向かいます。

 

夏のコジャノメは春の姿と違って眼状紋がかなり大きく発達して見ごたえたっぷり。それでいて近場でも出会えるので嬉しい存在です。

 

公園のどうってことない雑木林の暗がり。落葉を踏む音に反応してか、さっそく飛び出してきました。

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止まったところを確認、ゆっくりと近づいて撮影しました。暗がりでもはっきりとした目玉模様。天敵の多い夏場の暗がりとあって、蛇の目も夏場仕様になってるのかなって思いました。

 

そういえば同じ仲間のヒメジャノメは眼状紋の変化がほとんどないのが不思議です。コジャノメほど蛇を必要としないところで暮らしてるからでしょうか。考えると面白いです。

 

さっきのよりもっとかっこいい目玉に出会えました。

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ウラジャノメ級の迫力です。今年も出会うことができました。目玉が多いのは警戒心の現れとばかりによく逃げるので疲れました。

 

ひたすら追い続けてなんとか広角でも。いい雰囲気で撮れました。この撮影では蚊の猛攻を浴びてえらいことになってしまいました。もう蚊ゆいのなんの~(笑)

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雑木林の暗がりと、木漏れ日なんかも入ってくれてお気に入りの1枚になりました。広角といってもあまり遠近感を誇張しない自然な感じがマイブームです。

 

長男が期待していたカブトやクワガタは見られず。カナブンばかりでした。早朝だったらいたかもしれないね。

 

撮影を済ませてショッピングモールに合流。みんなでお昼にしてから買い物をしたりとまったりと過ごしました。

 

7/31/2016 飛鳥地方(奈良県)にて

7/30/2016・暗がりの林床に降りた夏のルーミス 〜 紀伊半島の渓谷、暗がりに憧れのルーミスシジミを撮影できました

7月最後の週末、キリシマミドリに会いに行くこともちらっと考えましたが、今年も厳しいとの情報を見聞きしてやめちゃいました。そんでもって天気予報をみたら晴れてすごく暑くなる...これは行くなら今しかない!と紀伊半島のルーミス詣を決行しました。

 

日当たりのいい場所は倒れそうになるくらいの暑い林道も、日陰ならまだ過ごせるような状況。ルーミスシジミもきっと同じなんでしょう。暗がりの林床に降りてきてました。

 

林道を歩いていると小さな姿が飛び出しました。ムラサキシジミではありません。間違いなくルーミスです。あとは止まったところを確認し近づいて撮影するだけですが、小さな姿だけでも見失いそうになるのに飛び方自体がすばやく、強めの刺激を与えてしまうとかなり奥めいたところまで飛んでいってしまうことしばしば。そんなわけで見かけたほどには撮影できませんでした

 

それでもなんとか念願のルーミスを撮れました。

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苔むした林床に降りたルーミスシジミ。とても新鮮な姿に興奮しました。

暗いところにしか止まってくれないのでシャッタースピードがかせげず、ISO感度をかなりあげての撮影となりました。

 

暗がりのシダに止まるルーミスも撮れました!

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シダとのショットはかなり低いところまで降りてきたってのが伝えやすいのと、絵になるのでずっと憧れてました。ちゃんと撮れないうちに飛んでしまうのではないかと、めちゃくちゃ緊張しました。

 

しばらく見ていると急に翅をすりすり。そのうち変な感じで翅をぐりぐり。まるで体操をしているように見えました。

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これ、もしかしてこのまま翅を広げるんじゃないの!と期待したんですが、残念ながらここまで。もう少しで夏のブルーが見えたのに…でも一応少しは開くんですね。まったく無理だと思っていただけに驚きのシーンでした。ま、ここまで撮れただけでもやったねって感じでした。

運がよければ夏の開翅も撮れるかも。日光浴するわけじゃないと思うので、勢いよく逃げるための準備運動だったのかもしれません。いろいろ観察してると面白い発見ができそうです。

 

望遠でしっかり姿をおさえたあとは慎重に慎重に近づき、なんとか広角でも撮れました。

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今回はあえてストロボを使わず、自然の暗がりをできるだけそのまま表現してみました。今まで憧れていた「暗がりの林床に降りた夏のルーミス」にできたのではないかなっと勝手に喜んでます。

このあと思いきってもう少し踏みこんだところ、見事に逃げられました…でもすごく嬉しかったです。

 

日だまりで翅を広げる晩秋の姿も素敵ですが、やっぱり鮮度のことを考えるとルーミスは夏の蝶だなーと強く感じます。この日は少ないながらも新鮮なお目当てに出会うことができ、念願だった間近での撮影も叶って満足の日になりました。

 

7/30/2016 紀伊半島(某所)にて