蝶にあそぶろぐ

~春はギフチョウ・夏はゼフィルス・四季をたのしみ・蝶にあそぶ~ 蝶の写真を撮りながら蝶あそびをつづります。

7/30/2016・暗がりの林床に降りた夏のルーミス 〜 紀伊半島の渓谷、暗がりに憧れのルーミスシジミを撮影できました

7月最後の週末、キリシマミドリに会いに行くこともちらっと考えましたが、今年も厳しいとの情報を見聞きしてやめちゃいました。そんでもって天気予報をみたら晴れてすごく暑くなる...これは行くなら今しかない!と紀伊半島のルーミス詣を決行しました。

 

日当たりのいい場所は倒れそうになるくらいの暑い林道も、日陰ならまだ過ごせるような状況。ルーミスシジミもきっと同じなんでしょう。暗がりの林床に降りてきてました。

 

林道を歩いていると小さな姿が飛び出しました。ムラサキシジミではありません。間違いなくルーミスです。あとは止まったところを確認し近づいて撮影するだけですが、小さな姿だけでも見失いそうになるのに飛び方自体がすばやく、強めの刺激を与えてしまうとかなり奥めいたところまで飛んでいってしまうことしばしば。そんなわけで見かけたほどには撮影できませんでした

 

それでもなんとか念願のルーミスを撮れました。

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苔むした林床に降りたルーミスシジミ。とても新鮮な姿に興奮しました。

暗いところにしか止まってくれないのでシャッタースピードがかせげず、ISO感度をかなりあげての撮影となりました。

 

暗がりのシダに止まるルーミスも撮れました!

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シダとのショットはかなり低いところまで降りてきたってのが伝えやすいのと、絵になるのでずっと憧れてました。ちゃんと撮れないうちに飛んでしまうのではないかと、めちゃくちゃ緊張しました。

 

しばらく見ていると急に翅をすりすり。そのうち変な感じで翅をぐりぐり。まるで体操をしているように見えました。

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これ、もしかしてこのまま翅を広げるんじゃないの!と期待したんですが、残念ながらここまで。もう少しで夏のブルーが見えたのに…でも一応少しは開くんですね。まったく無理だと思っていただけに驚きのシーンでした。ま、ここまで撮れただけでもやったねって感じでした。

運がよければ夏の開翅も撮れるかも。日光浴するわけじゃないと思うので、勢いよく逃げるための準備運動だったのかもしれません。いろいろ観察してると面白い発見ができそうです。

 

望遠でしっかり姿をおさえたあとは慎重に慎重に近づき、なんとか広角でも撮れました。

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今回はあえてストロボを使わず、自然の暗がりをできるだけそのまま表現してみました。今まで憧れていた「暗がりの林床に降りた夏のルーミス」にできたのではないかなっと勝手に喜んでます。

このあと思いきってもう少し踏みこんだところ、見事に逃げられました…でもすごく嬉しかったです。

 

日だまりで翅を広げる晩秋の姿も素敵ですが、やっぱり鮮度のことを考えるとルーミスは夏の蝶だなーと強く感じます。この日は少ないながらも新鮮なお目当てに出会うことができ、念願だった間近での撮影も叶って満足の日になりました。

 

7/30/2016 紀伊半島(某所)にて