蝶にあそぶろぐ

~春はギフチョウ・夏はゼフィルス・四季をたのしみ・蝶にあそぶ~ 蝶の写真を撮りながら蝶あそびをつづります。

5/29/2016・崖地に暮らす小さな珍蝶ベニモンカラスシジミ 〜 食樹のクロウメモドキにやってきたメスはいろいろな姿をしていました

ミドリシジミを楽しんだ翌日は思い切ってベニモンカラスシジミに挑戦してみました。

 

いや、ほんとのことを言うと、実はクロミドリシジミを撮影しようと愛知まで出かけたんですが、気持ちいいくらいに全く飛び出さずのフライングでした。かろうじてミズイロオナガシジミを見ただけ。そこでベニモンの情報を入手し、移動したという訳です。情報いただいた方々にほんと感謝です。

 

聞いた地名をスマホやカーナビで調べ、けっこうな時間をかけてなんとかポイントまでたどり着けた場所は、足場がすごく狭く、とてもじゃないけど大勢が集まって撮影できるような雰囲気ではなかったです。

 

とりあえずは前日もメスがやってきたというクロウメモドキの近くで待つことにしました。クロウメモドキはこの蝶の食樹です。

かなり遠くでテリ張りするオスの姿を眺めながらしばらく待っていると、ほんとにメスがやってきました。ひとまず安心の瞬間です。

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鮮度も良く、美しい姿に感動しました。
それはそうと突然の出現に今までどこに居たのかという感じです。よく見ると、後翅の白い線がわずかに流れていました。

 

白線流れ … この辺りのベニモンカラスシジミですが、後翅にある白い線が翅の外側にじわっと流れるものが混じってるそうで、この日もいろいろな姿に出会えました。

 

白線に流れのない姿。これがいわゆるふつうの姿です。

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産卵してるように見えたのですが、卵は見つけられませんでした。

 

しばらくして流れの凄いのが現れました。これを待ってたんですよね〜。

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枝をたぐりよせてもらっての撮影です。鮮度もかなりよく、いいのが撮れました。

 

飛んでもすぐにクロウメモドキに戻ってくるのでしばらく撮影しつづけることができました。

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いい雰囲気に撮れてよかったです。

 

翌日のことも考え、少し早めに撤収したつもりでしたが、家までの距離はけっこうなもので到着は夜遅くになってしまいました。

 

今回はお目当てのフライングにもかかわらず、多くの仲間のおかげでほとんど心配することなく転戦先での珍蝶に出会うことができました。しかもいい写真まで撮れ、とても満足いく時間を過ごすことができました。自分だけだったらポイントに行きつけても間違いなく出会いのないままあきらめてたんじゃないかと思います。ご一緒した皆さん、どうもありがとうございました。

 

5/29/2016 某所にて

なお今回の情報については一切をお答えすることができませんので、ご了承のほどよろしくお願いいたします。

5/28/2016・ミドリシジミが最盛期 ~ 湿地のハンノキ林にたくさんの姿が見られました

まつみです。各地でアカシジミやミズイロオナガシジミなど、身近なゼフィルスの便りが届くようになりました。ついにゼフィルスのシーズンですね。ゼフィルス撮影の多くは早起きが必要なので、これからますます忙しくなりそうな予感です。

 

さて先週末ですが、土曜は昼から仕事があったので午前中だけ慌ただしく出かけてました。狙いはハンノキ林のミドリシジミです。いい情報をいただいたので、さっそく行ってまいりました。(どうもありがとうございます!)

たまに雨がぱらついたりするような曇り空の朝でしたが、気温がそんなに低くなかったので撮影にはかえって良さそうな天気に思えました。

 

現地に到着し早朝からハンノキの枝をぺしぺし。けっこう居るようで枝から飛び出してきます。飛んでる姿をみているとオス・メスともにいるのがわかりました。ここ大阪ではすっかり最盛期を迎えているようです。

 

運良く低めのハンノキにミドリシジミが降りました。

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幸先いいスタートです。食樹と一緒に撮れると嬉しいです。

 

他にも少しばかり下草に降りたのを確認し、あとは翅が開くのを待つことに。この時間がけっこう長く、辛抱との戦いです。

 

しばらく待っているとまずはクズの葉上にいたメスが翅を開き始めました。待ちに待った瞬間です。

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ちょうどいい半開のタイミングでシャッターを押しました。

 

そのままゆっくりと大きく全開してくれました。

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曇り空だったおかげでしっとりと美しい色合いに撮ることができました。

赤い色がだいぶ薄いのでなんともいえないですが、わずかにAB型でしょうか?B型なのは確実です。

 

あとはオスが翅ひらくだけですが、この間のまあ長いこと。ちょっと周りを探して戻ってきても状況は変わらず。時間だけが過ぎていってタイムオーバーがどんどん近づいてきます。

すこし明るくなっていよいよかなってときに風が吹いて気温が下がる、やっと風がやんでいよいよかなってときに雲が厚くなって暗くなる…そんな繰り返しの時間に耐えてひたすら待ってると…

 

ついに開きました〜!

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うわぁ〜美しい…みどり色に輝く翅に思わず喜びの声が出てしまいます。
待ちつづけたかいがありました。

 

翅を開いたままでゆっくりと歩いていきます。

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メタリックな質感が残せて嬉しい1枚となりました。

 

隣の葉に移ってもずっと翅を開いたまま。どうやら何かを吸ってるようです。

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今度は青く輝く色に撮れました。

撮る角度が違うと、色がどんどん変化していくのが構造色の面白さです。短い時間でしたがゼフィルスの輝きをおもいきり楽しむことができました。

 

帰りは国道で渋滞に巻き込まれ、仕事に間に合うか心配だったけどぎりぎりセーフ。昼からの仕事はゼフィルスの余韻のもとにあったのは言うまでもありません。とくに大きなトラブル等の問題もなく、いたって穏やかな日となりました。

 

ゼフィルスの輝き、ほんといいですね!
次はどのゼフィルスに会いにいこうかな。

 

5/28/2016 大阪府にて

5/22/2016・東播磨の湿地に早くもヒメヒカゲが舞っていました

週末のたびに信州へ出かけてたので疲れがでてきたまつみです。

こないだの週末もオレンジに会いに行きたかったのですが、もう疲れがひどくて出かける気になれませんでした。金曜の晩にあった歓迎会で帰りが遅くなったのも一因かもしれません。

そんななか南アルプスでしっかりとオレンジを撮影されてる方もいて、これには力の差を見せつけられました。(おめでとうございます!)

 

こちらはオレンジほどの輝きは全くありませんが、ブラウンがすごく美しいヒメヒカゲに会いに行ってきました。その前にちょこちょこっとあちこち寄り道したのですが、ちっとも成果がなかったどころか、*****ということがあって、こればかりは絶不調に追い打ちをかけられた感じでした。

 

すっかり到着が遅くなってしまったけど、生息地の湿地をのぞくとピョンピョンと跳ねるように舞うヒメヒカゲの姿がありました。

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今年も可愛い姿に出会うことができました。

 

このヒメヒカゲの魅力は何といっても眼状紋。

大きさ・数・バランス、、どれをとっても全く同じものがみつからないほどのバリエーションにいつも驚かされます。

個体差にとどまらず、地域の差が激しいのも魅力的です。

 

さらにはヒメヒカゲという名前なのに、ちっとも「ヒカゲ」じゃないところにいるのもこの蝶の面白さのひとつです。

まあ名前は人が勝手につけたから蝶にしたら知らんこっちゃいないでしょうけどね。

 

さてさて、この日は出始めなのかオスの姿ばかりでした。

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見とれてしまうほどの美しい姿です。眼状紋の大きさにばらつきが少ないのはここ東播磨ではふつうのヒメヒカゲじゃないかなと思ってます。

 

飛んでもすぐに止まるので撮影は簡単。疲れた体にはちょうどいいお相手です。
ただ警戒心は割と高めなので、あまりがんがん近づくと飛ばれてしまいます。

 

今度は眼状紋の大きさに少し差があるタイプです。差が激しいのは愛知の三河とかでよく目にするような。オーバーかもしれませんが、・◯◯・くらい差があるのも見かけます。

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この姿、クモツキと翅の形がそっくりじゃないですか。
ハート形、ほんと可愛い姿です。

 

そういえば、東海方面といえば、静岡県ではヒメヒカゲが「指定希少野生動植物」に指定されたようです。兵庫県も生息地をしっかり維持していつまでもヒメヒカゲの舞う光景を残していってもらえたらと思うのでした。

 

いくつか追いかけてると、眼状紋の小さめな姿も見つかりました。去年訪れた信州っぽい姿です。

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昨年はこれといった写真が撮れなかったので、今年もゼフィルスついでに行こうかなって思いました。

 

そうそう、オレンジといえばこの近くで今シーズン初めてのゼフィルスに出会えました。

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アカシジミ。これもオレンジいえばオレンジですよね。
あ、ウラナミの方は見かけませんでした。

 

東播磨は信州までの距離と比べると、となりの県なので近い近い。
そんなに疲れを増やすことなく帰ってこれました。

 

5/22/2016 東播磨兵庫県)にて

5/15/2016・アルプスあづみの公園のオオルリシジミ ~ クモツキ撮影のデザートみたいなもんですね

オレンジを撮影したあとはオオルリシジミのいる公園に移動です。すでに出ているとの情報を入手してたので、帰り際に寄ってみたのでした。ま、オレンジあとのデザートみたいなもんです。

 

食草のクララはまだそんなに大きくなってない状態でした。

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オオルリシジミはほとんどが葉に止まってばかりでしたが、久しぶりに美しい姿を見ることができました。

 

ちょっとだけど翅の表が見られたので良かったです。

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日ざしが強くブルーまでは見られないと思っていただけに、ラッキーでした。

 

もっとゆっくり居られたら全開も見られたかもしれませんが、遅くまでいると翌日が大変なことになるので、大阪へ戻るのでした。

 

ちなみにこのオオルリシジミは国営アルプスあづみの公園(堀金・穂高地区)に行くと池まわりに飛んでいます。詳しいサイトはこちらです。

www.azumino-koen.jpこの池まわりではオオルリシジミだけでなく、コマツナギもあってミヤマシジミにも出会うことができます。ただこの日はまだ見かけなかったです。

 

信州ではここでしかオオルリシジミを見たことがないので、一度有名な東御市というところへも行ってみたいところです。シチズンの工場でしたっけ?

 

5/15/2016 国営アルプスあづみの公園(長野県安曇野市)にて

5/15/2016・北アルプスのクモツキ再び 〜 標高をぐっと上げてオレンジをもう一度楽しみました

南アルプスでオレンジに惨敗した翌日、憧れのオレンジ色みたさにまたまた北アルプスへ行ってしまったまつみです。

安曇野松川という道の駅で朝を迎えたあと、ちょっと早めに出発し山道を進みました。先週とは場所を変えて標高をぐっと上げたのですが、2年前、しかも6月でも雪があってふさがれてた道には雪が全くなくてびっくり。ざくざく踏み進めてみたかったので残念でした(笑)。

 

さあこの日も快晴!

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ここは扇沢の有名スポットです。すでにクモツキ狙いの方が入っていて、ハタザオの花が咲いてる場所など詳しく教えていただきました。

 

オレンジが飛んでくるまではいろいろな絵あつめ。

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いつも時期おそい感のある白い花もこの日はすごく新鮮に咲いてました。

 

撮影ポイントにあるハタザオは花が数株しか咲いてないので、季節の進みが早いのか例年どおりなのかわからない境界線にいるような気がしました。

 

しばらくこの場所で待ってるとついにオレンジがやってきました。しかも咲いてるハタザオの花が少ししかないので、周回しては必ずといっていいほど同じ花にやってくるので撮影したい放題。最初に来たオレンジは翅が傷んでたけど、次にやってきたのはすごく新鮮!たくさん撮影できました。

 

ハタザオとオレンジ。

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あれだけ撮った割に、満足いく写真がなくて残念でした。
撮影はいろいろ難しいです。

 

今回、ヤマガラシの花にもたまに来てくれ、おもいきり撮影できました。今シーズンはハタザオよりもこの花でオス・メスともに撮れたのがいい思い出になりました。

 

翅の表、眩しすぎるオレンジです。

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すごく新鮮なのでドキドキしながら撮影しました。

 

撮りたかった花のぶらさがり姿も。実はこれをずっと待ってました。

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後翅裏面のなんともいえない模様もしっかり撮れました。

 

数回程度来てくれただけでしたが、その間はほんと楽しめました。

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お腹いっぱいになるまで撮影できました。

 

昼前になると日陰にあったスミレに日が当たってクモツキがやってくるようになりました。先週たくさん撮れなかったスミレとオレンジですが、この日は満足いくまでシャッターを押すことができました。

 

ありきたりな絵ばかりになってしまいましたが、撮れるだけで幸せな気分です。

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花も蝶も新鮮なのが何よりです。

 

シャッターを押しまくってると、

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たまたま飛び立ったところも。

 

スミレの花が多いおかげで花から花へと吸蜜を続けていきます。

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濃厚な時間を過ごすことができました。

 

ここでお会いしてご一緒できた方々にはほんとにお世話になりました。
楽しく撮影することができて良かったです。どうもありがとうございました。

 

さ、オレンジもたくさん撮れたし、ここまで来たからにはあづみの公園でオオルリシジミを見てから帰るとしましょう。急いで向かうのでした。

 

5/15/2016 北アルプス(長野県)にて