平成最後の日、傘をもって外へ出かけてみると思いのほか蝶の飛ぶ姿の多いこと。時期が遅いと思っていたアゲハも、新鮮な姿が混じっていたので、自分にとってまだ納得の撮影ができていなかった産卵シーンを狙ってみることにしました。
アゲハはミカンやサンショウなど、柑橘系の若い葉に産卵するのがポピュラーですが、産卵そのものはおよそ3秒程度と短く、しかも1つ産むとすぐにその場から離れるように飛び立ってしまいます。産卵シーンを撮るとなると、その間に近づきシャッターを押さなければならないので、チャンスはほとんど一瞬しかありません。
自分のなかで産卵撮影のポイントは、
- 産卵姿勢で卵をみせる
といったシンプルなものですが、これに加えて、いつも意識している
- 新鮮な姿である(何らかのテーマがない限り)
- 産卵するアゲハの姿を隠さない
これが自分の合格基準になるので、身近な蝶であっても簡単にはいきません。
時おり脚で葉に触れつつ、食樹のまわりを飛ぶメスがいたので、これはきっと産卵するだろうと、その瞬間を待ちます。脚で葉に触れるのは、産卵に適した葉かどうか調べているとのことです。
何度もチャンスを逃しましたが、ついにベストな位置の葉につかまりました。お腹をぐっと曲げていよいよ産卵です!
卵が葉に産みつけられました。
卵もしっかり写すことができ、ようやく満足いくアゲハの産卵が撮れました。
今までさんざん苦労してきた産卵シーンですが、平成最後の日に撮ることになるとは、いい締めくくりになりました。
新しい令和の時代もマイペースながらこだわりを大切にして蝶あそびを楽しんでいきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
4/30/2019・大阪府にて