この日は早朝からナラガシワの林へ出かけました。お目当てはゼフィルスならなんでも来いです。
湿度が高く、濡れた下草が昨日ふった雨の強さを物語ります。
さっそく長竿で葉を揺らしてみると、大量の雨粒とともに、いくつものゼフィルスが飛び出してはふらふらと下草に降りてきます。ほとんどがウスイロオナガやウラジロミドリだと思うのですが、その中に明らかに違うオレンジの姿が。なんと嬉しいウラミスジシジミでした。
ウラミスジシジミ…撮影を始めた頃は、ほとんど見ることのできない憧れでしたが、だんだんとコツをつかめてきたのか、それとも単に増えてきたのかはわかりませんが、少ないながらも出会えるようになりました。でも今も憧れであることには変わりありません。
この日はこのウラミスジシジミの翅の表が撮りたくなって、飛び去るまで待つことに決めました。
さて、待てども待てども動きがありません。少し日が出てきたときに、一瞬飛んだときはめちゃくちゃ焦りましたが、すぐ近くの葉に止まってくれてホッと。
現場を見ていて良かった!むしろこっちの方がいい場所かも?
一人なのでこの場から離れられないのが辛いなと思いつつ、ひたすら長い時間を過ごします。
日の光が長く差し込むようになってきました。
いい機会なので広角でも撮影しておきました。
まずは定番の縦位置。
続いて横位置でも。
カメラとレンズを変えて撮影しました。
っと、ついにその瞬間がやってきました!
出会ってからトータルで2時間ほど待ったでしょうか。
薄紫色の広がりが美しすぎます。
もう興奮がとまりません。
向きを変え、さらに大きく翅を広げます。
10秒ほどじっとしたかと思うと、ぱっと樹上に飛び上がり、それっきりとなりました。
気づけばすっかり強い日ざし。誰もいない草むらで至福の時間を過ごすことができました。これで本日のゼフィルスあそびはおわりです。
この調子で、本日一番のお目当てを撮影すべく場所を移動しました。
あとで気づいたのですが、せっかくのチャンスだったのに冷静さを失い、半開のときに表と裏翅の同時撮影を忘れてしまいました…あとの祭りですね。
6/16/2019・兵庫県にて