蝶にあそぶろぐ

~春はギフチョウ・夏はゼフィルス・四季をたのしみ・蝶にあそぶ~ 蝶の写真を撮りながら蝶あそびをつづります。

8/20/2016・飛鳥のウラナミジャノメ 〜 今年は発生が早く、いくつかの場所ではすでにウラナミジャノメが出始めていました

8月もお盆をすぎるとウラナミジャノメのことが気になってきます。

 

ウラナミジャノメといえば6月頃にも出会えるのですが、その頃はヒメヒカゲの産地でおまけ的に見かけて追いかける程度。なのでこの残暑の時期こそウラナミジャノメに専念できるといってもおおげさではありません。兵庫の播磨ではなぜか年1化ということで、この時期には出会えないらしいのですが、京阪奈では確実に出会えます。

 

だんだんと朝晩が涼しくなってきた感じがしたので、もうそろそろ出てる頃だろうとまずは奈良の飛鳥から始めました。今年は発生が早く、まだ数は多くなかったもののいくつかの場所で見かけることができました。

 

少し暗がりのある笹まじりの草地、いかにもウラナミジャノメが居てくれそうな雰囲気です。

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奈良の飛鳥は歴史的にも大切な場所が多いため、古くからの環境が多く残っているのかもしれません。そのおかげなのか、局所的ではあるものの多くの場所でウラナミジャノメを見ることができます。

 

何気に歩いているだけで出てきてくれる嬉しい存在です。出会える時間帯もとくになく、いつでも出会えます。

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ウラナミジャノメとわかる4つの大きな眼状紋が草むらに目立ちます。

 

このウラナミジャノメ、一緒になって飛んでいるヒメウラナミジャノメよりもかっこよく感じてしまうのはどうしてでしょう。

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もしかしたら希少種っていう響きがあるのかもしれません。でも眼状紋はヒメウラナミジャノメよりもかなりインパクトあるのは確かです。

 

初めの頃は混じって飛ばれると見分けが難しかったですが、最近では飛ぶ感じからでもすっかり見分けがつくようになりました。ちなみにウラナミジャノメの後翅の3つの眼状紋のうち、上から1つめと2つめの目玉が分裂したらヒメウラナミジャノメになります。

 

眼状紋には少しづつ位置や大きさに違いがあって面白く、いつかすごい目玉を見つけてやろうとこれからも通いつづけるような気がします。

 

この日は気温・湿度ともにかなり高く、少し歩いただけで汗びっしょりになってしまいました。またあまりにも多くのメマトイや蚊に参ってしまい疲れてしまいました。でもミヤマクワガタクロカナブン、カブトムシにタマムシと色々うれしい虫を子供らにおみやげにすることができたのでいい日になりました。

 

8/20/2016 飛鳥地方(奈良県)にて

8/16/2016・乗鞍高原のアサギマダラとエルタテハ 〜 林道をドライブしながら美しい姿をゆっくり楽しみました

乗鞍高原でひんやりと気持ちいい朝を迎えたあとは温泉と朝食。朝から温泉とはすごく幸せです。のんびりしすぎて遅めのチェックアウトになってしまいました。

 

まずは一の瀬園地で蝶さがし。天気がかなり良かったのでいい散歩になりました。ここではオオミスジコムラサキが飛んでいるのを見ました。

個人的には白樺にとまるキベリタテハを期待していたのですが、キベリタテハなんて姿すら見なかったです。ちょっと早かったのかもしれません。長男はコムラサキをつかまえたと言って喜んでました。(帰ってからみたら黒いやつだったのでめちゃくちゃびっくりしました。)

結局アサギマダラはこの園地でも見られませんでした。そんなに出会うのが難しい蝶でもないんですがねぇ。

 

翌日から仕事が始まるのでそんなに長くは居られず、仕方なく大阪に向けて戻ることに。さいごに高原を車で走りながら蝶をさがしているとやっとのことで吸蜜するアサギマダラ〜!大喜びする長男を見てほっと一安心するのでした。

 

アサギマダラってほんと美しいですね。

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今回はちょっと苦労した出会いでした。

 

ゆっくり吸蜜していたので近づいての撮影もできました。

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おもいきり撮影したあと、無事につかまえることができて満足の長男でした。

 

林道のコンクリート壁にはエルタテハも見かけました。

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壁なので絵的にはさみしいですが、渋い裏面を撮ることができました。

 

エルタテハは去年の信州でも多く見ました。増えてきているのかもしれません。

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出会えたのは素直に嬉しかったですが、できれば信州らしく白樺の幹とかで撮りたかったです。

 

家族で出かけた信州てふあそび、ゆっくりと楽しむことができました。かろうじてアサギマダラはとれたけれど、期待していたクジャクチョウやキベリタテハには出会えなかったので、またみんなで出かけられたらいいね〜ってことで夏休みはおしまいです。

 

8/16/2016 乗鞍高原(長野県)にて

8/15/2016・家族で信州てふあそび 〜 ワレモコウとゴマシジミいっぱいの奈川村、家族みんなで夏の蝶景色を楽しみました

夏休み後半、長男がアサギマダラをどうしてもつかまえたいというので、旬のトウモロコシとあわせて家族で信州へ行くことに決めました。直前にもかかわらず乗鞍高原の宿がわずかながら空いてたのでなんとか予約、安心して出発できました。

 

まずは開田高原からスタート。今まで下見してきたクルミの樹には今年もたくさんのオナガシジミを確認。時期が遅かったのでどれも傷んだ姿でしたが、安定した発生に安心しました。

 

この日は思ってたよりも朝の早いうちから雨が降ってきて、さらにそのあとも急な大雨になったりと、ゆっくりとアサギマダラを探すにはあいにくの天気でした。みんなで焼きもろこしを食べてる時だけは天気が回復してくれたのが良かったです。

 

ここ開田高原ではアサギマダラには出会えず残念でしたが、お目当てのトウモロコシであるピュアホワイトやグラビスを買えたり、美味しいソフトクリームを楽しめたのでこちらは満足。おいしいそばもごちそうになりました。

 

このあとですが乗鞍高原に行ってしまうにはまだ少し早いような感じ。せっかくなのでちょっとだけゴマシジミに会いに奈川村まで場所を移動しました。

 

この頃にはすっかりいい天気になって暑いのなんの。

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ワレモコウいっぱいの農道。夏らしい光景が広がっていました。

 

赤い花を順々にみているとすぐにゴマシジミが目につきました。最盛期とあってたくさんの姿。メスは新鮮な姿もまだまだ多く、あちこちで産卵するしぐさも見られました。

 

大きな姿のゴマシジミ。なんとか今年も見ることができました。

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花に止まっているときはゆっくりしているので眺めるのにはもってこいですね。散歩道のゴマシジミを家族みんなでゆっくりと楽しむことができました。

 

ゴマシジミはだらだらと発生してくれるおかげで、夏休みの時期に行っても新鮮なのがいてくれるのでありがたいです。

夕暮れになったらもっとゆっくりと撮影できるとは思うものの、さすがにそこまでは待てないので、今回はこれでおしまいです。

 

ワレモコウの花には赤とんぼがよく止まります。

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ついつい撮ってしまう夏の光景です。

 

さてと、ゴマシジミを楽しめたところで一気に乗鞍高原まで。宿に到着したあとはのんびり夕食と温泉。夜は星空をみたりと涼しい高原で過ごしました。月がちょっとまぶしかったかな。

一人で来るときは車中泊しかしないので、久しぶりにゆっくりとくつろぐことができました。

 

翌日は乗鞍高原での蝶あそびです。アサギマダラに出会えることを願って…

 

8/15/2016
開田高原奈川村乗鞍高原(長野県)にて

8/12/2016・大泉緑地のムラサキシジミ 〜 アラカシの林床にたくさんの姿がありました

残暑お見舞い申し上げます。まつみです。

昼間はまだまだ暑いですが、朝晩はかなり涼しくなって虫の声もセミからコオロギへと主役が交代してきました。かなり秋めいてきたように思います。明るい時間もだんだんと短くなり、仕事で残業になったりすると外がすっかり薄暗くなっていて少しさみしさを感じます。

さて、夏休み明けの仕事が多くてだいぶ遅くなってしまった感の日記ですが、少しづつ進めたいと思います。

 

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夏休み2日目、この日は夏のムラサキシジミを撮っておこうと家から自転車で行ける大泉緑地へ。家族で虫とりをかねて出かけました。大泉緑地には「樹の道」と呼ばれる散歩道があるのですが、その辺をぶらぶら歩きながら飛び出してくるムラサキシジミを追いかけました。

 

アラカシいっぱいの林床に入ると、さっそく暗がりにいる姿に出会えました。

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敏感ですぐに飛んでしまうものの、そんなに遠くへも行かないのでしばらく追いかけてると撮れるという感じです。

 

この時期のムラサキシジミ、翅の表を全くといっていいほど見せてくれないのでブルーは飛んでるときしか見れません。ま、秋冬になれば簡単に楽しめるので、今は夏らしく林の暗がりに暮らす姿が撮れれば十分でしょう。

 

ところでムラサキシジミの翅裏の模様ですが、のっぺりしたものと、こってりしたのがいるように思うのは私だけでしょうか。

 

先ほどの姿に比べ、こちらはどちらかといえばこってりしてます。

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暗すぎてうまく見えないかもですが、模様のコントラストが強いという感じです。

 

これで、今年の夏は暗がりのルーミスシジミ、ムラサキシジミ、ムラサキツバメを撮影することができました。暗がりでの撮影にもすっかり慣れ、どんな暗がりの蝶もストロボなしで撮れるようになった気がします。これは自分の腕というより、完全にカメラのおかげですね。

 

たまたま木漏れ日の注ぐ明るいところにも止まってくれたので、広角でも。

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夏の雰囲気だけでも伝わったでしょうか。林のなかはそんなに暑くなく過ごせました。翅をすりすりしてたのでちょっと様子を見るも、翅を広げることはなかったです。

 

この撮影でだいぶ蚊にやられたのでちょっと休憩して、再度暗がりへ。

 

ムラサキシジミを追いかけてたら大きめの姿が飛び出しました。

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予想どおりムラサキツバメでした。毎年見かけるようになったのでこの緑地では定着しているように思います。

けれど、これまで越冬しているところを見つけたことがありません。おそらく気づかない場所でひっそり隠れてるんでしょうね。今年の冬こそは見つけてみたいです。

 

ふと樹液のいい匂いがする樹があったので近づいてみるとコムラサキを発見。撮影しようとするとすぐに飛んで行ってしまいました。気づけばカナブンのかわりにシロテンハナムグリが目立ち、大きなスズメバチの姿も。だんだんと季節の移ろいを感じるのでありました。

 

この日の虫とり、次男もセミをつかまえることができて大喜びの散歩となりました。カブトムシは見られなくて残念でした。

 

8/12/2016 大泉緑地大阪府)にて

8/11/2016・和泉山地のスミナガシ 〜 雑木林の朝、樹液にやってきたスミナガシが美しすぎました

今日から夏休みということでしばしの休息です。まずは初日、新しく制定された祝日「山の日」ということで、和泉葛城山へ行ってきました。久しぶりに夏のスミナガシに会うのが目的です。

 

早朝に到着したいつもの雑木林。探すことなくすぐにスミナガシに出会えました。

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カミキリムシの産卵痕だと思うのですが、そこからしみ出た樹液に来てました。

 

この場所のスミナガシ、最近出会いの機会が少なくなってきたように思っていましたが、今年はよほど多いのかたくさんの姿を目にすることができました。時期的にほとんどが傷んだ姿でしたが、たった1つ美しいのが居てくれたおかげで喜んで撮影できました。

 

ほんとに美しい姿です。いくら見ても飽きることがありません。

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軽くストロボを当ててやると驚くほどに輝きがあふれてきます。でもやりすぎると墨流しという名前に見合った上品な色合いを超えてしまうので、その強さ加減が非常に難しいです。これも少し強すぎかな?

 

ちなみに止まってる場所は目線の位置ではなく少し高いところ。手を伸ばさないと届きません。

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自然条件下で見るスミナガシに近い色合いで撮れました。だいたいこんな暗めな感じなので近づくまでなかなか気づかなかったりします。

 

赤いストローはスミナガシの特徴ですね。

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背景のグリーンもしっかり撮れ、満足いくスミナガシの絵になりました。

 

そういえばスミナガシって下向きに止まることが多いような。誰かがいたりすると上向きにもなるのですが、単独だとほとんどが下向きばかりです。

 

ところでこの日はミヤマクワガタスズメバチも樹液に見ることがなく、このスミナガシしかまともに来てませんでした。他の虫たちも写真に入ってくれたらいいアクセントになったのにと、少し残念に思いました。クワガタはもっと早朝に来た方がよかったかな。けっこう人気ありますからね。

 

近くの樹に何か面白い虫は居ないかと探してみると、ヒグラシがいるのに気づきました。

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なかなかの保護色ですね。お腹がすぼんでいるのでメスでした。

なんかスミナガシよりもいい絵になったような気が。そういえばヒグラシといえば白い綿のようなものを抱えてるのをよく見ますね。(あれは確か寄生されてるんでしたよね…)

 

午前中だけでしたが、美しいスミナガシに出会え撮影もできて気分すっきり。昼すぎには楽々帰宅できました。しばらく家で休憩してから久しぶりに髪をばっさり。平日は仕事、休日は蝶あそびに忙しくて行けないですからね。

 

8/11/2016 和泉山地(大阪府)にて